工芸品紹介

ざざんざ織

ざざんざおり

ざざんざ織

潮風に冴え、人々に美しさと安らぎを与える松風の音を表現した
「ざざんざ」にあやかってその名がつきました。2匹の蚕が共同で作った糸を
丁寧に織り上げ、色付けに自然の草木や植物を用ることで
絹独特の光沢と暖かな風合いを生んでいます。

沿革

 「ざざんざ織」この一風変った名前の織物は、いわゆる紬(つむぎ)の織物です。

 創作者は、浜松市中島町の平松実氏。平松氏は昭和3年、柳宗悦が提唱した民芸運動に深く共鳴し、自ら民芸運動の一翼をになって工芸的織物の創作を始めたのです。平松氏の家は、代々織物業を営んでいましたが、機械によらない織物を創意工夫し、その結果、昭和4年「ざざんざ織」を完成させたのです。

 ざざんざは「颯々」とも書き松風の音を表現したもの。古く当地に有名な松があり、足利将軍義教がその松の下に宴を催した折、「浜松の音はざざんざ…」と詠んでからざざんざの松と呼ばれるようになり、広重の五十三次にも描かれています。潮風に冴え千古の緑を連想させ、永久に変りなく人々にその美しさと安らぎを与えるような松にあやかって、平松氏はこの名を命名したといいます。

 昭和53年、静岡県無形文化財に指定されました。

特徴

 ざざんざ織は、紬の織物ですが一般の紬との違いは、ざざんざ織は、絹糸そのものがあるときは玉糸であり、あるときは手引糸で、これらの糸から引いた紡糸は太さ細さの変化があり、糸自体の出すムラがざざんざ織の持ち味です。

 節のある玉糸を数十本よりあわせて織り上げますが、糸が太いため、精練工程では約4時間かけて煮沸します。そのため、糸の量は三割以上も減りますが、ざざんざ織特有のしなやかさが得られます。

 染色には茜、やまももなどの草木、植物を用い、灰汁、みょうばん、鉄などの媒染剤により色あいを工夫しています。植物染料だけが持つ独自の落ち着いた深みのある染め上がりは、何ともいえない趣きがあります。もちろん、織りは昔ながらの手機手織で、こうして生まれてきたざざんざ織は、あたたかな風合いと着込むほどに増してくる自然の艶と絹織物独自の美しさを生み、だれからも親しまれ、愛用されています。

 

作品紹介

小銭入

有限会社あかね屋

ネクタイ

有限会社あかね屋

マフラー

有限会社あかね屋

テーブルセンター

有限会社あかね屋

工房紹介

糸が命の織物です。

絹糸を手間をかけて草木染め

近代的な機具は一切使わず

昔ながらの手機(てばた)手織り

絹織物独特の美しさ

あかね屋では展示・販売しています

代表連絡先

(有)あかね屋 〒430-0856 浜松市中区中島2-15-1
TEL 050-3568-3856 

mail zazanza01@aioros.ocn.ne.jp
http://zazanza.com

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